太平洋戦争が始まり、六大学野球の廃止が決まる中、早稲田大学と慶應義塾大学の試合「早慶戦」を行なおうと奮闘する生徒達、彼らを取り巻く大人たちを描く、感動の実話です。
![]() まるでボールパークのような舞台での記者会見。 |
![]() 出演者の皆さん。 |
![]() 客席に向けてジェットバルーンを飛ばしました! |
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「(当時の若者と、現代を生きる自分と)何が一緒なのだろうと考えた。ひたむき生きる一人の人間として共通するものがある。「命の燃焼」というものを伝えたい。」(戦時中の学生を演じて、違いは何でしたかという質問に対して)
兄を戦争で失い、残された時間を早稲田大学で野球に打ち込む主人公。演じるご本人は、すらっとした長身で精悍な顔つきの青年でした。
グラウンドでのシーンは、真冬の長野で撮影され、七分袖を着ての撮影は、大変に寒さが厳しいものだったようですが、地元の人々の温かさに触れ、長野に別の家族が出来たようだと語りました。
この渡辺大さん、実は世界を舞台に活躍中の渡辺謙さんの息子さん。共通点を探して役柄を消化していこうとする真面目な姿からは、雰囲気のある素敵な役者さんに成長してくれそうなオーラが出ていました。
「同じ男の子の父親として、戦時中に子供を持つ身でなくて良かった。『君死にたもうことなかれ』という気持ちを実感し、宇宙、全世界が平和であるように願います。」
野球をアメリカの国技だからと禁止する夫に対して、遅かれ早かれ徴兵されてゆくだろう息子に、野球をさせてやりたいと請う姿には、ついつい涙を誘われます。
「塾生は慶早戦というところを、小泉先生は尊敬の意味を込めて早慶戦と呼ぶ、リベラルな方でした。」
「代々、慶応義塾出身の家系で、と紹介された石坂浩二さんは尊敬する小泉塾長を、他校の出身者に演じられるようなら作品を潰そうと思った」と語り、この役柄に対する思い入れの深さを伺わせました。
ズーズー弁を操る東北出身者で、食堂のマドンナに恋する役を演じた柄本佑さんは、記者会見の舞台の上でも、くせのある雰囲気を隠そうとしていませんでした。言葉につまりながら話す様子を、共演者の皆さんも温かく見守るといった様子。父親である柄本明さんとは、教師と生徒役としての共演でしたが、本人が話している間、柄本明さんは困ったように、肩をすくめていました。
演じてみて戦争を実感しましたか?と言う質問に「実感?」と首をかしげる場面もありましたが、劇中で「戦争はおっかねえんだ。恋したのも野球に熱中してるのも、忘れるためだ。」と言い、戦争を恐れる自分をごまかしながら生きようとする姿は、今を生きる人々も共感しやすいものだと思います。
「テーマとキャストに恵まれた。」と語り、自信のある様子をのぞかせました。鬼束ちひろさんが歌う主題歌『蛍』についても、歌詞の中にある「一瞬が永遠」という部分に非常に感心し、是非聞いて欲しいと語っていました。
客席から飛んだ、柄本明さんについて非常に厳しい役者さんだと聞いていますが・・・という質問に対して、芝居を大切にしている方ですから、とちょっと苦笑していました。